- 「香取の家」新築工事
House in Katori
千葉県香取市の緑豊かで広大な敷地に建てられた「大草原の小さな家」のような小屋裏2階建て住宅です。
急勾配の三角屋根を中心に出窓やポーチのある古い欧米住宅の外観イメージが、設計前にお施主様から提供されました。当初はレンガ造をご希望でしたが、ご予算を考慮して杉下見板張へ変更となりました。
雨の多い日本の気候に合わせて、玄関ドアと上部の半円窓の間に追加した半円平面の庇は、外観の意匠上のアクセントにもなっています。
建物正面と反対側の屋根には、2階の部屋の明り取りとして屋根窓(ドーマー/dormer window)があります。1階は南側の屋外から光を入れながら、夏の強い日差しは除けられるように、深い庇のあるウッドデッキ がリビングの掃き出し窓の前に計画されています。
リビングの掃き出し窓の隣にはキッチンの窓があり、さらに隣には浴室の上げ下げ窓があります。
浴室の窓は外部からなるべく覗かれないように、ウッドデッキからは少しはずれて、花台とフェンスが外部と内部の緩衝材として設置されています。
ウッドデッキからリビングを見た様子です。四枚引戸を開けると、リビングとウッドデッキ、さらにはその先の庭が視覚的・空間的につながります。
玄関を入ると正面に階段があり、左側はリビングで、階段の奥にキッチンが見えます。玄関ホールとリビングの間に扉は無く、半円頭の開口だけがあります。
玄関から入って右側を見た様子です。奥の右側に出窓ベンチ、左側に洗面所・浴室への入口があります。
玄関ホールには出窓ベンチがあります。天井は吹抜けているので、スタンド照明があります。
洗面所から浴室を見た様子です。置き型の浴槽で、床と腰壁をタイル貼りとしています。洗面台は輸入品のペデスタル独立型洗面台で、洗面所と浴室の間はシャワーカーテンで仕切られています。
リビングダイニングの様子です。安全性の観点から、暖炉の代わりにクラシカルな意匠のFF式石油ストーブをアルコーブの中に設置しました。暖房性能においても暖炉より優れています。
リビングから見たキッチンの様子です。キッチンで炊事作業をしながら、庭の様子がうかがえます。
ダイニングから出窓のあるリビングを見た様子です。奥の出窓のある辺りは天井が吹き抜けていて、ストーブの暖気が室内窓を通して、二階の部屋へまわるように計画されています。
キッチンはL型の海外メーカー既製品と現場で製作した造作収納の組合せで構成されています。
階段を上がって玄関ドアの方向を見返した様子です。急勾配の屋根の下が吹き抜けて、教会のような印象的な空間となっています。
階段を上がった2階ホールの奥には屋根窓(ドーマー)があり、窓下には収納があるので出窓のような設え(しつらえ)となっています。
2階寝室奥のヘッドボード上には、吹抜けに面する室内窓があります。この窓を通して、1階の暖気が上がってきます。
2階寝室の入口は、リビング入口と同じ半円頭のドアとなっています。左手には窓下の本棚と収納がある出窓のような屋根窓(ドーマー)があります。